ラーンネット通信

YT都の修学旅行 ~やっぱり修学旅行は楽しい!編

開校27年「出る杭を伸ばす!」探究的な学びで子どもの成長をサポートする神戸市のオルタナティブスクール「ラーンネット・グローバルスクール」。今回のラーンネット通信は2023年度の高学年クラス「YT都」の修学旅行を追いかけた、ドキュメンタリー後編!

 

修学旅行でもハプニング続出
とうとう修学旅行です。これまでもたくさんの試練をみんなで乗り越えてきたのですが、修学旅行でもまた新たな試練が…。

1日目:まずは伊勢神宮(外宮・内宮)に行き、参拝したりおかげ横丁周辺で昼食をとったり買い物をしたりしました。その後、宿に移動し荷物を置いてから近くの定食屋さんに夕飯を食べに行きました。ほとんどの人がてこね寿司と伊勢うどんのセットを食べていました。ここまではほぼ計画通り。
翌日はナガシマスパーランドで過ごす予定でした。しかし天気予報は雨。雨のナガスパは楽しくなさそう、という事で、夕飯後に宿に帰ってから緊急会議を開きました。その結果、3日目に行こうとしていた鳥羽水族館を2日目に、ナガスパには3日目に行こうという事になりました。そこから移動計画の練り直しが始まりました。幸いクラスには電車に詳しいTくんがいたので、パソコンを使って電車の時間を調べ、予定を組みなおすことができました。

2日目:鳥羽水族館では雨が降っていましたが、ほとんどの展示が室内だったので、問題なく色々な体験を楽しむ事ができました。一番人気はドクターフィッシュ。みんなで水の中に手を入れ、魚が寄ってくると嬉しそうにしていました。ここでの発見は、ドクターフィッシュは子どもの手より大人の手の方が好きだという事でした。子ども達の手の周りに集まっていた魚たちは、近くに大人の手が入ると、あっという間に子どもの手を離れて大人の手の周りに集まってきました。「お客さんを取らないで~」と子ども達は言っていたのが面白かったです。天気が悪かったこともありこの日水族館にはたくさんの人が来ていて、みんな少し人ごみに疲れてしまったようで、予定より早く宿舎に帰って休憩することになりました。

夜には、なばなの里にみんなで行き、きれいなイルミネーションを見る予定だったのですが、鳥羽水族館の行き来で靴や服が濡れたり、水族館の人混みで疲れたりしたことで、宿でゆっくりしたいという人が何人かいたので、希望者だけが行くことになりました。なばなの里に向かったのは子ども6人とナビゲータ1人。きれいなイルミネーションにテンションもアゲアゲ。「男女のペアで光の回廊を歩こう」と誰かが提案すると、嬉しそうにじゃんけんで組み合わせを決め、順番に歩くのですが、みんな照れて全く一緒に歩こうとしませんでした。帰りは危うくバスに乗り遅れそうになったり、電車が遅れて真夜中の駅で電車を待ったりで少し疲れたけれど、待ち時間もいろんなことをして楽しんでいました。

一方、なばなの里に行かずに宿舎でゆっくりすることにした人たちは、ナビゲータのカワサッキーの提案で夕飯をみんなで作って食べることになりました。近所のスーパーで鍋の食材を買い、宿舎に戻って材料を切って2種類の鍋に舌鼓を打ちました。

3日目:さあ最終日、この日はみんなお待ちかねのナガシマスパーランドです。あいにくの強風で動いていない乗り物がいくつかありましたが、一緒に行動する2人組を決め、自由に園内を楽しみました。ジェットコースターや観覧車に初めて乗る子がいたり、ハンバーガーを初めて食べる子がいたり、新しいことにチャレンジした人もおり、それぞれ思い思いに楽しんでいました。
帰りの時間があるので、2日目に行くよりは滞在時間が短くなってしまったのが残念でしたが、天気の悪い日に行くよりはしっかり楽しめたと思います。

番外編
その1 宿サイコー!
今回宿泊したのはゲストハウス伊勢二見というところ。安かった上に観光地からもそれほど遠くなかったので選びました。寝る所はカプセルホテルのように一人ずつ区切られていて、一人ずつのプライベート空間がある上に、今回は他のお客さんがいなかったので貸し切り状態でした。大画面のモニターでYouTubeをみることができたり、色々なゲームや楽器を自由に使うことができたりしました。何人かの子どもがはまったのは麻雀です。やった事がある子がいたので、ルールを教えてもらいながらやり始めましたが、最初はそれぞれの牌が何を表すかが分からなかったので確認しながらでしたが、だんだん慣れてくると面白くなってきたようで、夜遅くまで遊んでいました。また、寝室エリアと遊ぶエリアがしっかりと隔離されていたので、遅くまで遊びたい子と早く寝たい子がお互いハッピーに過ごすことができました。
修学旅行後の感想にも「宿サイコ―」や「宿舎が良かった」などのコメントがたくさん書かれていました。

その2 Yさん神!
初日に訪れた伊勢神宮近くにあるおかげ横丁で、赤福餅本店に入った子ども達を神対応で喜ばせたのが受付をしていたYさん。一皿を2人でシェアしたり、食べないけど一緒に入店した子にもしっかりとお茶を出してくれたりと丁寧な対応に子ども達は感動していました。

その3 宿のドアが壊れる!
2日目に宿の部屋と部屋を仕切る扉が閉まらなくなってしまいました。どうやら子どもの誰かが、ドアの下に挟まれていたストッパーに気が付かずに、無理やりドアを閉めてしまったためにゆがみが生じて閉まらなくなってしまったようです。修理に2・3万かかるかもといわれ、修学旅行の予算内に収まるか不安になりました。最終的には保険対応できることが分かり一安心。修理代も6000円ほどで済んだそうです。

その4 日の出、見たかったなぁ…
3日目の朝に宿から歩いて行ける夫婦岩に日の出を見に行こうと計画。朝目覚ましで起きて日の出を見に行った子は7人だけでした。YTくんは前の晩から「行きたい!」と言っていたのですが、2日続けて夜ふかしをしたこともあり、出発時間に目覚めることができませんでした。「行きたかったなぁ…」としばらくの間ぼやいていました。

その5 切符捨てちゃった!
帰りの電車内での出来事。ごみを捨てに行ったNTさん。ゴミと切符を別々の手に持っていたのですが、うっかりゴミではなく切符をゴミ箱に入れてしまいました。ゴミ箱に手を入れ、手探りで切符を探しましたが見つからず、車掌さんを呼ぼうかと思っていると、やってきたISくんが、頭をゴミ箱の中に突っ込み「あったで」とあっという間に事件解決!TさんはSくんに感謝しまくっていました。

あっという間の2泊3日。修学旅行実現までの道のりは長く険しいものでしたが、みんなでなんとかやり切り、そして楽しむ事ができて最高でした。「やりたい」という気持ちがあれば、多少の困難は乗り越えることができる、そう感じることができた修学旅行でした。この楽しかった修学旅行が、これから立ち向かうであろう様々な障害を乗り越える力になればいいなと思います。

(くまちゃん)